「芸能証券」という面白いサイトを見つけた。
「『芸能証券』とは、芸能人の話題性を「株価」に見立てて、日々の値動きを記録していく『芸能トレンドポータルサイト』です。米国最大のブログ検索エンジンを運営する『テクノラティジャパン』より検索結果の提供をいただき、芸能証券の独自技術によりトレンドを株価として算出しています」とのこと。要するに、多くのブログに記述されていれば「株価」は上昇、逆に記述が少なければ「株価」は下降、そのトレンドを掲載しているサイトだ。なかなか手が込んでいて、証券業界に身を置く立場から見ても、良くできていると思う。
市場区分は「芸証1部・2部」、「GASDAQ(ギャスダック)」、「芸証シスターズ」、「芸証ペガサス」となっており、完全に「東証1部・2部」、「JASDAQ(ジャスダック)」、「東証マザーズ」、「大証ヘラクレス」に倣っている。細かいことに、新人・成長株市場として「エメラルドグリーン市場」というものも用意されているようで、これも「グリーンシート」(日本証券業協会が未公開企業の株式を売買するために平成9年7月からスタートさせた制度であり、証券取引法上の有価証券市場とは異なったステータスで運営されている)から想起したのだろう。
また、当然全ての芸能人がこのサイトにおいてモニタリングされているわけではなく、その対象となるためにはいわゆる「上場」をしなくてはならない。「芸能証券サイト上において『上場』とは、芸能人またはグループの名称に芸証コードが付与され、指定語句でのブログ検索を定期的に行い芸能証券指数(株価)を算出する、一連のトレンドリサーチの対象に加えられていることを指します。新たにこの対象に加えられることを『新規上場(IPO)』と呼びます。上場銘柄の選定にあたっては、各種世論調査及びインターネットユーザーからのリクエストを考慮したうえで、トレンドリサーチの必要性が高いと認められるものから、芸能証券取引所上場審査委員会が客観的かつ公正に判断し、決定いたします」とのことだ。因みに、2月は新規に27社(人?)が上場を果たしているようだ。大相撲力士の普天王が2月28日に「GASDAQ」にIPOしているのはなぜだろう?
個人的に爆笑したのは、今ライブドアでも話題にのぼっている「上場廃止」の要件。芸能証券においては、下記いずれかに該当することが上場廃止基準らしい。
(1) 引退、死去、グループの解散、復帰を予定しない半永久的な休業の場合
(2) 改名、または検索結果に重大な影響を及ぼす表記変更が行われた場合
(3) 上場から30日間経過後に、月間に5日間連続して100円以上とならない場合
(4) 株価上昇または維持のための仕手行為(SPAM)が行われ、悪質と判断された場合
(5) その他、芸能証券取引所が必要と認めた場合
今後芸能プロダクションがこの「芸能証券」の指標を一定のベンチマークにするとはとても思えないけれど、時々覗いてみてそのあほっぷりを楽しみたい。
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